athletia

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  • 2020.09
for e’quipe

化粧品会社エキップの「RMK」や「SUQQU」に続く、新たなスキンケアブランドとしてローンチした「athletia」のインテリアデザイン。
新ブランドのコンセプトは、アクティブで活力に満ちた「動」と、穏やかさとともに心身が整った「静」のバランスが取れたライフスタイルのサポート。
3つの製品ラインは、ベーシックな「tune & charge」に加え、利便性と携帯性を重視した「active & go」、コンディショニングとリラックスをもたらす「breathe & sleep」をラインアップしている。
まるでインナーマッスルを鍛えるように、身体の内面から美しくなるという考え方のもと、肌の根幹である角質層深くにアプローチする商品設計がなされているのが特徴。さらに、サスティナビリティへの配慮もなされ、循環型農園で栽培された自然原料を使用するほか、全ての商品に使用される香料は90〜100%が天然植物精油であり、ガラス容器にはリサイクルガラスを90%以上、プラスチック容器にはサトウキビ由来の原料を使用したバイオポリエチレンを使用している。
これら「動と静のバランス」「内面の美しさ」「環境への配慮」という3つのブランド価値を表現する空間が求められた。

まずは、異なる素材をいくつも積み重ね、ギリギリのバランスで保持されているようなディスプレイ什器をデザインし、「動と静のバランス」を表現。また、これらの什器の一部が割れ、露出した内部の断面にブランドカラーや異素材を使用することで「内面の美しさ」を表した。床材の94〜98%は、亜麻仁油、松脂、木粉など天然の原材料から造られたもので、使用後はそのまま廃棄しても生物分解されて土に還る。床の下地材の一部にも使用済みの農業用ビニルフィルムなどから生まれた再生塩ビを採用している。カウンターなどに使用したタイルの43%は、工場から排出される窯業系のリサイクル成分を混練。一部のテラゾーにはathletiaのガラス容器の欠陥品や容器を作る際に出るガラス屑が粉砕され、再利用されている。このように、インテリア素材でも「環境への配慮」を表現した。

フラッグシップとなる表参道の路面店は、店舗の奥行きが浅く、全面がガラス張りで開放されている極端な躯体であったことから、ファサードに9枚の木製のパネルを使って通りから全貌が見えなくすることで内部への関心を掻き立てることに。
間伐された白樺材の不揃いな年輪を生かしながらスライスし、手作業で一枚一枚を貼ってパネルを製作。そして、什器と同様にパネル同士は空中でわずかに触れ合いながら不思議なバランスを取るように配置した。この、「内部への意識、間伐材、バランス」によって、ここでもまた3つのブランド価値を表したいと考えた。

1Fは商品ディスプレイとテスター機能、カウンセリングエリア。2Fにはヨガやピラティス、アロマ講座といった各種イベントやワークショップが開催できるスペースに加え、各種マッサージのための個室を用意。2Fへ向かう階段手すりの裏面は途中で素材を切り替え、階段をまもなく登り切ることをそれとなく手触りで伝える。
このような見えない部分にも、触覚を通じて「内面を現す」ブランドコンセプトを体感できる仕掛けを施している。

Collaborator : hat, kog, asd, shr
Photographer : Masaya Yoshimura, Takao Nagase, Akihiro Yoshida