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  • 2018.12
for ZEBRA

滑るような軽い書き心地がボールペン市場の主流となっている中、細かい文字などを筆記する際は「長い直線」を引くよりも、「着地する」「止める」「曲げる」といった動作が多いことに着目。つまり、現在の市場が実際のニーズにマッチしていないのではないかと仮定し、直線に強い「スポーツカー」のようなペンではなく、足回りが良く、キビキビとした動きができる、「コンパクトカー」のような新たなボールペンをデザインしたプロジェクト。

まずは、コーナリングを安定させるために、ペン先付近に真鍮製のオモリを配置し、重心を一般的なボールペンよりも低めに。筆記中にペン本体が遠心力によって振り回される量を大幅に抑制すると同時に、紙に吸い付くような書き心地も実現した。

次に、内部の密着度を高めることで、筆記中の「遊び」や「ぐらつき」をなくした。ブレーキ時やコーナリング時に発生するノイズを取り除くために、ボールペン本体と芯の隙間を無くすパーツを追加。

また、芯の出し入れを行うための内部のバネをノック部にも追加し、サスペンションのような働きによってノック部のガタつきを緩和し、書いている最中のカチャカチャしたノイズを抑えた。 さらに、濃くなめらかなエマルジョンインクを採用しつつ、専用に開発された芯は従来品よりも0.4 mm 太くすることで、振動の原因となる「しなり」を軽減した。

最後に、この内部機構にふさわしい外観として、しっかりと握りやすく、長時間使用しても疲れにくいふっくらとした太めの本体形状に。このとき、筆記時にバランスが崩れないよう、クリップ部が本体からできるだけ飛び出さないように配慮した。また、ノック時の指の負担を軽減するフラットなノック部には、まるで製図用の筆記具のようにインクの色や太さなどの情報を配置することで、ペン立てに入れた状態でもすぐに判別できるようになった。販売価格は150円(税抜き)で、ボール径は0.5mmと0.7mmの2種類と、黒、赤、青の3色が用意されている。

Collaborator : nrs, umz (product) / nsz (graphic)
Photographer : Akihiro Yoshida