ceramic-speaker

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  • 2010.11
for TAKE ACTION FOUNDATION

元サッカー日本代表の中田英寿氏が、日本の伝統工芸を活性化することを目的に立ち上げた「REVALUE NIPPON PROJECT」の出品作品。中田氏が選出した5人のキュレーターが、それぞれ指名した陶芸作家とデザイナー(または現代美術作家)と共に、ひとつの作品を作り上げ、計5つの作品を展示するという主旨のもと、そのキュレーターの1人である秋元雄史氏(金沢21世紀美術館館長)からの指名により、九谷焼作家・見附正康氏とコラボレーションをすることに。そこで、見附氏の「限りなく精緻な」赤絵の技術を活かすために、コンピューターによる「完璧に精緻な」加工と融合させることを考え、同じ陶器ながら厚さ約1mmのセラミック基板を使ったオーディオプレーヤー用スピーカーを制作することにした。
セラミック基板は高い耐熱性という特性上、LED電球などの発熱する内部機構に使用されることが多く、普段は人の目に触れることはない。また、その製造工程も全てコンピューター制御によるもので、厚いセラミック板から削り出し、基板部分が銀蒸着され、各種パーツがロボットアームによってマウントされていく、という一連の過程に人の手が触れることは無い。そこに見附氏による赤絵が直接施されることで、その工程が破綻し、全く新しい表現が生まれることを期待した。
本来は表に見えないはずの基板が露出され、本来は機能に特化していたはずのものに意匠が施される。それによって、人の手の不完全性に気付かされる同時に、改めてその魅力を再認識させられるような、工芸の未来を垣間見るプロダクトとなった。

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Photographer : Masayuki Hayashi