udukuri

福井県小浜市は400年余続く塗箸の伝統産地。
江戸時代初期に「若狭塗」と命名されて以来、日本一堅牢優美な塗箸と賞されてきた。
その伝統技術を現代に継承する「箸蔵まつかん」とのコラボレーションによって生まれた箸。

木の表面を金ブラシで削ることで固い木目部分だけが残る「うづくり加工」を用いて、
その上から漆を塗ってからさらに磨くことで、木目が柄となって浮かび上がった。
これは、貝や卵の殻、金箔などを漆と一緒に塗り込み、磨くことで柄を浮かび上がらさせる
「研ぎ出し」と呼ばれる若狭塗の特徴的な技法を応用したもので、
人の手によって描かれたものとは違い、自然が生み出したパターンをそのまま生かした表現となった。

Client:
箸蔵まつかん by | n meister
Collaborator:
Yuki Funakoshi
Photographer:
Akihiro Yoshida
2013.10