four-layer vase

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  • 2018.04
for 若園精機

高い切削加工技術によって2種類の絵柄が重ね合わされた花器。
まずは幅1.8mmで深さが5mmの溝が一定の間隔で掘られ、その後、凸部に幅1.0mm、深さ2mmの柄が、さらに凹部にも幅1.8mm、深さ6mmの別の絵柄が削り出された。

このように、深さが異なる4つの層によって、真正面から見た場合と、目線を上下にずらして見た場合とでは絵柄が異なるという、単一素材でありながら2つの像を内包する花器が生まれた。

溝が深すぎると影が濃くなり過ぎて柄が見えなくなり、逆に浅いと柄が薄くなりすぎたり、2つの柄が同時に見えてしまうため、4つの層の幅と溝の深さの検証は繰り返し行われた。

製作には軸切削加工機が使用されたが、溝の幅は最も狭い場所で1.8mm、端部の厚みは1mmと非常に薄いため、刃先のわずかなブレや、削りカスの目詰まりによって簡単に溝が欠けてしまう。

また、切削速度を上げすぎると接触部の温度が上昇し、金属の歪みを引き起こす。そのため、細かい箇所だと1mm径のドリルを使って0.5mmずつ時間をかけながら彫り込むなど、作業時間と切り込みの深さは細かく調節された。

はじめは約100kgあったアルミの塊に切削加工を施していき、約7カ月後に最終的に仕上がった花器は15kgであった。

Caborator : nis
Photographer+Filming : Akihiro Yoshida
Film Director + Editing : mit