Hidden – Unveiling Japanese Design

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  • 2014.10
for 日本貿易振興機構(JETRO)

シンガポール国立デザインセンターで開催された独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)主催の展覧会。展示テーマから作品選定、会場構成など、総合的なデザイン監修を担当することに。海外における日本のデザインへの感心が高まる一方、そのとらえられ方はやや画一的であり、ミニマルで洗練されたイメージや一時のZENスタイルブームの象徴されるような表層的な面もある。そこで、日本のデザインの根底に宿る「考え方」や「心構え」に焦点を当て、あえて「見えないところ」をフィーチャーすることにした。見えないところだから手を抜くのではなく、見えないところにこそ気を配り、丹誠を込める―。こう考えることこそが、日本のデザインの本質を浮き彫りにし、日本の文化や精神性への理解を深めてくれることに繋がると考えた。そこで、3つのキーワードに分類し、紹介することに。

BEHIND
背面や裏面、底面に意匠的あるいは機能的な特徴のあるデザイン。裏側を美しくすることで新しい使用シーンを喚起したり、裏側に機能を集約することで使い勝手が向上する。潜り込まないと見えない裏側にまでこだわった仕上げを施してたり、表と裏が反転したアイデアなど。背面に気を配ることによって表面の美しさが一層引き立ったり、新たな価値が創出される。

 INSIDE
内部に意匠的あるいは機能的な特徴のあるデザイン。機能性や技術が内部に美しく被覆されていたり、内部を露出することで新たな用途が生まれることも。素材の中に含有している成分によって美しさや機能性が発現している場合もこれにあたる。また、中に収納されたものを外から感じる、あるいは感じさせないような工夫や、普段は見えない下地材の特徴によって実現できているデザインや、洋服の裏地に特徴のあるものなども含まれる。内と外の関係を見直すことで生まれる機能や美。

BEFORE
「下ごしらえ」や「先回り」の発想から生まれた、必要な瞬間まで機能が隠れているデザイン。特定の事態・事象を想定した先回りの機能を持っていたり、その瞬間までの佇まいが工夫されている。また、後からユーザー自身の手で加工、変化、組み替えることができたり、廃棄や再利用を想定した素材や工法を活用したものなど。開封時の快適性や体験を意識したパッケージデザインにも同じ考えを見て取れる。

「足し算の西洋デザイン、引き算の日本デザイン」などと言われるように、要素を極限まで「削ぎ落す」方法論であるかのように思われがちであるが、実は削ぎ落としているのではなく、さり気ない所作と巧みな技術によって様々な要素を凝縮し、「隠す」ことでその魅力を引き出していると考えた。

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Photographer : Masaya Yoshimura (01-12)
Akihiro Yoshida(13-16)