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  • 2018.01
for ノグチ美術館 + YMER&MALTA

ニューヨークの最東端であるクイーンズ地区に位置する「ノグチ美術館」は、20世紀を代表する彫刻家のイサム・ノグチが、庭園や家具、照明デザインから陶芸、建築、舞台美術にいたるまで、自身の代表作を展示するために設計・設立した美術館。同美術館で開催された「Akari Unfolded」は、イサム・ノグチの代表作のひとつである、和紙と竹からなる変形提灯の「Akari」を現代デザイナー6名が再解釈した作品を展示するオマージュ展。

イサム・ノグチが制作する彫刻は、石から直接削り出したものが多いことと、Akariを「光の彫刻」だと考えていたというエピソードから着想した照明をデザイン。もしもAkariという作品が、大きな光の塊からまるで石の彫刻のように削り出して作られたらと想像し、石を削り出した際に足元に散らばっている「かけら」たちもまた美しく発光しているだろうと考えた。

まずは白いアクリル板を、不透明な白から、半透明、透明へと、グラデーション状に極限まで手作業で薄く削り、「光の塊の『かけら』」を作成。そして透明アクリルの中にこの「かけら」を浮遊しているかのように封入した。

また、漢字の「明」が「日」と「月」という二つの要素で構成されており、「太陽の光や月の光を部屋にいれる」というコンセプトで生み出されたというAkariのもう一つのストーリーから、この照明もまた太陽と月の関係に倣った構成を採用。「太陽」としての光源と、その光を受け止めて発光する「月」という関係性を反映し、月が光っている時は太陽の存在が無いことから、光源を露出しないようなデザインとした。内部にテープ状のLEDを固定した8mmのアルミパイプを、アクリルに寄りかかるように配置。LEDの粒子による光のムラを極力なくすための拡散フィルターを設置し、アクリルに接するところにのみスリットを開けることで、内部に光が集中するようにした。

最後に、脚は黒く仕上げ、床に接する端部には丸みを帯びたキャップを装着することで、Akariの特徴的な脚を想起させることも忘れなかった。

Collaborator : syk,ttd
Photographer : Kenichi Sonehara

Akari is a registered trademark of ©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, New York / ARS.