okome

イタリアの家具ブランド「Alias」のためにデザインした、シートや背もたれ、アームレストなどの
ユニットを自由に組み合わせて作るユニット・ソファ。
隔年でケルンで開催されるオフィス家具最大の見本市「ORGATEC」でお披露目された。

ユニットは全20種類で、視覚的な一体感を大切にするためシート、背もたれ、アームレストをすべて
同じ形状にした。また、ハイバック型の背もたれは吸音性を持つパーティションとしても使用可能。
座面が平らなのに対し、底面にかけたフォルムが柔らかい曲面を描いているのは、ラウンジやロビーなどの
公共空間で使用する際に靴との接触を避け、汚れにくくするため。同時に、これらの曲面に対応する
切り欠きを座面のカドに設けることで、横方向だけでなく、垂直に立ち上がった背もたれなどの
パーツとも連結できるようにした。

同様の曲面を持つ木製のサイドテーブルには、脚がワイヤーフレーム状のタイプと、ソファの下に台座が
滑り込む一本足タイプ、中にケーブル類や小物を収納できるコンテナタイプの3種類のバリエーションを
用意し、切り欠きにピタリと合うようにした。

柔らかいフォルムの一部が切り欠かれている様子から「okome(=お米)」と名付けられた。

Client:
Alias
Collaborator:
Moreno Vannini
Arata Nishikawa
Photographer:
Akihiro Yoshida
2016.10