zippppper project

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  • 2017.10
for YKK

衣類やバッグ用だけではなく、多種多様なファスナーを製造販売するYKK株式会社のためにデザインした5種類ファスナー。 表層的な仕上げや装飾ではなく、「そもそもファスナーとは何か」という根源的な視点まで一度掘り下げ、そこから「半歩先の未来」のファスナーを考えていくことで、新たな可能性のキッカケとなることを目的としたプロジェクト。
引き手の移動によって一直線上に並んだエレメント同士が噛み合ったり、切り離されることで、2枚の布が隙間なく開閉するのがファスナーの基本原理であるが、各構成要素をひとつひとつ精査し、見直していくことで、5つの新たなファスナーが生まれた。

01 「交差点」のようなファスナー
通常は一方向にしか開閉できないのに対して、別のファスナーを直交方向にクロスできるようにすることで、「タテ」にも「ヨコ」にも開閉できるようになった。 交差部は通常のエレメントよりもさらに小さい4つのエレメントが卍型に噛み合うことで実現した。

02 「隙間」のあるファスナー
普通のファスナーの使い勝手でありながら、「線」ではなく「点」で留めることで隙間を生み出し、通気性や柔軟性、あるいはケーブル類を通すといった新たな機能が生まれることに期待した。 エレメントは、横方向ではなくまるで「ボタン」のように上下方向に留まる。

03 「3枚」の布を同時に留めるファスナー
三又状の形をした引き手によって3つのエレメントがねじれるようにして互いに絡みつき、「平面」同士ではなく、布を「立体」的に繋ぎ合わせることが可能になった。ひとつの空間を同時に3つに分断したり接続したりすることができる。

04   継ぎ目なく「一周」するファスナー
本来ファスナーには「始点」と「終点」があるが、これらを「環状」にすることで、360度どの方向からもアクセスできるようになり、さらには環状のパーツを次々と後から継ぎ足していくことも可能となった。このとき、引き手は横方向に滑らせてはめ込めるように配慮した。

05 「回転」して開閉するファスナー
引き手を動かす際、もう片方の手は布の端部をおさえることでファスナーが直線状に伸び、開閉が滑らかになる。 これをある種の「ストレス」と捉え、「直線運動」を「回転運動」に置き換えることで解決することを考えた。 ディスク状の引き手を回転させると、内部の歯車がエレメントを挟み込みながら移動と同時に開閉をするため、布をおさえることなく片手で操作ができるようになった。

このように、アプローチの異なる5種類のプロダクト(=product)から構成されていることから、プロジェクト名はzipperの「p」を2つではなく、あえて「5つ」並べたものとした。