0/1-glass office

プロフェッショナルファーム東京支社内に新設された「IoTセンター」のインテリアデザイン。
新しいデジタル技術などを紹介するための3つのギャラリーとラウンジエリア、各種セミナーやイベントなどが
行える多目的スペースに加え、ミーティングルームやワークスペースといったオフィス機能も備えている。

デジタルの世界において、あらゆる情報が「0」と「1」の集合体に変換されてから格納や再現といった
処理が行われていることから、インテリアもまた「0」と「1」の集合体を凹凸状にした透明ガラスを
使って空間を間仕切っていくことにした。

まずは強度確保のために2層の合わせガラスとし、間に4層のフィルムを挟み込むことで
飛散防止効果を持たせることに。凹凸の加工は、板ガラスをステンレス製の金型の上に乗せ、
熱を加えることでガラスが柔らかくなり、自重のたわみによって成形される。
金型の小口の厚みや形状はいくつも検討され、最終的にガラスとの接点が最も少なくなるように
エッジを研磨して尖らせた3mm厚のものが採用された。熱処理の際は2枚のガラスを同時に行うが、
8mm厚と6mm厚という厚みの異なるものを使用することで2枚の接合面の精度を高めることができ、
気泡の侵入を最少化することができた。尚、完成したガラス板は表面の凹凸によって吸盤が効かないため、
移動や設置時には通常の倍以上の人手が必要になるという、非常に手間のかかる大掛かりな工事となった。

最終的に出来上がった空間の中を歩き回ると、窓の外に広がる景色、展示物、植栽、そして来場者の気配などが
歪みながらレイヤー状に重なっている様子がわかる。この、実像と虚像が心地よく溶け合っている風景を通じて、
デジタルとリアルを融合させるIoTの未来を表現したいと考えた。

Collaborator:
mado (space)
Naoko Nishizumi (space)
Shimpei Mitani (movie)
Photographer:
Takumi Ota
Filming + Editing:
Toru Shiomi
2019.12