CARRERA TIME MACHINE

スイスの時計ブランドの名門で、優れたスポーツウォッチで広く知られる「タグ・ホイヤー」との
コラボレーション。タグ・ホイヤーの中でも特に精悍でスポーティな印象が強いカレラ をベースに、
文字盤やケース、バンドなどには一切手を加えず、針だけをクラシカルな形状にすることに。

まるで近所の時計屋にクロノグラフ時計の修理を頼んだら、年老いた職人が間違えてビンテージ時計の
針を取りつけてしまったようなイメージを頭に思い描きつつ、ひとつの「間違い」が新たな「正解」を
導くような、そんなデザインを目指した。この時計がもつギャップや違和感を強調するために、
パッケージは古い本をモチーフにしたものにし、本を開くとクラシカルな赤い針の形をしたしおりと
ペーパーナイフが時計と一緒に収められている。

また、ガラス製の古いジャーを加工して製作した時計スタンドも用意した。店頭のディスプレイには
先述の本型のパッケージやボトル製のスタンドと一緒に古い時計修理工房をイメージした様々な道具が
ちりばめられ、空中には従来の直線的なシルバーの針が無数に漂う中、
ひとつだけクラシカルな赤い針を浮遊させた。

Client:
TAG Heuer
Collaborator:
Mayuka Henmi
Photographer:
Hiroshi Iwasaki(01-05)
Akihiro Yoshida(06-18)
2015.09