carton + pump

ハンドソープやシャンプー、ボディソープなどを詰め替えて使う習慣は一般化しつつあるものの、
同じ容器を何度も繰り返して使うことによる衛生面への課題があり、
さらに、プラスチック製リフィル容器の廃棄は、環境破壊の要因にもなる。
このような問題を受けて、常に清潔さを保ち、廃プラスチック対策にもつながるような容器ごと
取り替えるディスペンサーをデザインした。

まずは、牛乳に用いられるものと同じような形状の屋根型の紙パックを取り替え用の容器として利用し、
直接ディスペンサーポンプを挿入する仕組みを採用。使用時は、紙パックの開け口になっている部分を
逆さにし、ディスペンサーポンプとカバーを上下から挟むようにして装着する。

まるで紙パック入りのジュースにストローを差すように、ポンプを底面から差し込むだけなので、中身が
こぼれる心配がなく、また紙パックごと交換しているので、容器に残った古い内容物に新しいものが混入する
心配もない。そして、三角屋根が底になり中央に液体が集まることで、最後まで使いきりやすくなった。
さらに、上下のカバーによって、繰り返しポンプを押した際に圧力が分散して潰れにくくなり、
洗面所で紙パックがふやけたり、カビが発生したりすることを防ぐこともできるようになった。

一般的なパウチ式の詰め替え容器とは異なり、箱型の形状は保管時に上積みもできる。
ポンプは液体タイプと泡タイプ用の2種類、取り替え用の容器は250mlと400mlの2サイズを用意した。

Client:
三菱商事パッケージング+日本製紙
Collaborator:
Shun Naruse
Masahiro Ohgami
Photographer:
Akihiro Yoshida
2021.03