cs003

薩摩焼は豊臣秀吉の時代にルーツがある鹿児島県の焼物で、白い素地に豪華な絵付けを施す白薩摩と、
日常生活用に供される素朴で剛健な黒薩摩に大別される。この4点セットの器は白薩摩。
白い素地に釉薬を使ってタマゴを思わせる色と形にした。器全面に「貫入」と呼ばれる、
焼成時の素地と釉薬の収縮率の差によって発生させた意匠的なヒビ割れがあり、
器の内側底部の貫入に顔料を入れ、その濃度を変えながら押し広げていくことで、
白い素地から黒いグラデ―ションが生まれている。4つの器は重ねた時に口縁が段差なく収まる。

Places:
ミラノ国際博覧会日本館ギャラリースペース
Client:
薩摩焼 for 御茶碗屋 つきの虫
Collaborator:
Yuki Funakoshi
Photographer:
Hiroshi Iwasaki
2015.05