International KOGEI Triennale Pre-event

金沢21世紀美術館にて開催された50人の作家による62点の工芸作品の展示の会場構成。
作品はガラス、木、陶器、金属、布など、素材、技法、大きさが様々であることから、
逆に空間は、大量生産された均質な「観葉植物用温室」を展示ケースとして転用し、
それらを整然と配置していくことで、鑑賞者はフラットな視点で全体を見渡すことができ、
それぞれの作品の多様性を際立たせることを考えた。

同時に、今後の工芸の社会的発展を願う美術館の想いを、
植物の成長と重ね合わせた空間表現を通じて伝えたいと思った。
温室は、全面ガラス張りで、棚板や照明用配線などが全てセットされていながら、
比較的安価なため、限られた予算内で収めることができ、
また、ドライバー1本で簡単に組み立てられるため、
1日という短い期間内で施工を完了させることができた。
会期終了後は解体して保管できるため、廃棄物をほとんど発生させることがなく、
翌年開催予定の「金沢・世界工芸トリエンナーレ2010」で再度利用することも可能となった。

Places:
Kanazawa
Client:
金沢21世紀美術館
Photographer:
Daici Ano
2009.10