MD.net Clinic

精神科医による診療だけでなく、復職サポートや企業のコンサルティングなどトータルな
メンタルヘルスケアがこのクリニックの大きな特徴である。
従来の「−(マイナス)」から「0」に治療するだけでなく、これまで以上に豊かで充実した
「+(プラス)」の生活へのきっかけ作りをしたい、というオーナーの想いを、空間で表現しようと考えた。

壁に整然と並ぶ扉は開けることができず、扉ではない場所を開けることで、診察室に入ることができる。
また、通路の突き当たりの扉を開けてみると、そこに部屋はなく、目の前が一面窓になっている。
この扉の開け加減によって、自然光の量を調節できる。さらに、本棚は横に動かすことができ、
そこには治療室が現れる。既成概念に捕われることなく、別の視点を提供することで、
心の中の「新しい扉を次々と開いていく」ことを体現できる空間となった。

Places:
Tokyo
Photographer:
Jimmy Cohrssen
2009.12