nendo : whispers of nature

「Milan Design Week 2024(ミラノデザインウィーク2024)」期間中に開催された5つのコレクションからなる個展。
イタリアのアウトドア家具ブランドPaola Lentiがミラノ市内で開発している複合施設の敷地内にて開催。
この複合施設は、大きな中庭を中心に、オフィスやショウルーム、ギャラリー、レストランなどで構成されているが、
現在は廃屋となっていて、2026年に開業を予定している環境配慮型複合施設内の小さな建物を個展会場として使用。

nendoは2004年のミラノサローネで、若手デザイナーの登竜門とも言える展覧会
「SaloneSatellite(サローネサテリテ)」に出展し、
それをきっかけに数々のヨーロッパ企業とのコラボレーションを開始した過去を持つ。
家具(furniture)と自然(nature)を組み合わせた造語「fur:nature」というタイトルで、
自然界に見られる事象や原理からインスピレーションを得た家具作品を発表。
20年の時を経て、改めてnendoのデザインの原点でもあり、
日本文化特有の美意識の根源とも呼べる「自然」をモチーフにした個展をすることに。

「雲」がもつ曖昧さや、「光と影」の関係性、「通り雨」や「地中」を通じて感じる時間の流れ、「水に浸かった植物」の表情など、
いずれも普段は何気なく見過ごしてしまいがちな些細な「自然のささやき」たちに耳を傾け、
そこから新たな表現のヒントを紡ぎ出すようにして5つのコレクションが生まれた。

Client:
Milan Design Week
Collaborator:
Shota Tao
Sherry Huang
Katsuaki Kobayashi
Yosuke Matsushita
Naoko Nishizumi
Chihiro Yamamoto
Yushiro Yamanaka
Arata Nishikawa
Takahiro Fukino
Yuumi Abe
Sayaka Ito
Moreno Vannini
2024.04

clustered clouds

雲にも似た、「半透明で空っぽなかたまり」のシェルフ

light and shade

「型」と「成型物」の関係性を再編集した、「光」と「影」をイメージした家具コレクション 

depth of soil

「堆積された時間」を感じさせる、奥行きのあるテラゾー

passing rain

「通り雨」を静止画のように切り取ることで、時間の流れを感じさせるボウル

pond dipping

「浸かる」だけで生成されるテキスタイルパターン