ring-pillcase

植物由来の生薬を主成分とした胃腸薬として、100年以上前から使用されている正露丸。
そのシリーズ品である「セイロガン糖衣A」携帯用ケースのコンセプトモデルのデザイン。

従来あった携帯用ケースの商品は、フタを開き、傾けることで錠剤を出す構造であり、
錠剤が服用量以上に出てしまったり、手から転げ落ちたりする場合もみられた。
そこで、ケース全体をドーナツ状にして、中央の穴に錠剤を出すことに。
まずは手のひらの上にケースを乗せ、上部を半時計周りに60度ずらすとフタの出口が開く。
その際、錠剤が出てくる様子を確認しやすいよう、出口が正面のよく見える位置にくるように設計。
そして、そのままゆっくりと手前に傾けると、リングの真ん中に錠剤が1〜2個出てきて、
ケースを外して手のひらの錠剤を服用する。
このように、周囲がケース自身によって囲まれているため、錠剤が服用量以上に出てしまったり、
手から転げ落ちたりする心配がないという安心感を与えるデザインとなった。

Client:
大幸薬品
Collaborator:
Shun Naruse
Photographer:
Akihiro Yoshida
2021.05