key to style
「key to style」は、2013年にデザインした西武百貨店渋谷店B館3階の「COMPOLUX」と連絡通路で結ばれた同店A館のファッションフロアで、 よりカジュアルで若い層をターゲットにしている。ヨーロッパの居心地のいい公園をイメージしたCOMPOLUXとの繋がりを意識しつつ、 key to styleらしい活気のある空間にするため、公園で催される「移動式遊園地」をデザインのテーマにした。 色はモノトーンを基調としながら、天井にはブルーを、一部に木を用いアクセントにするなど、商品の色や質感を引き立てている。 販売スペースはサーカスのテントがモチーフで、ブランドごとに分かれたマーケットのようなイメージ。アクセサリー売り場はワゴンのような 什器にした。床面は、COMPOLUXが石畳のようにグレー系のピータイルをヘリンボーン調に敷き詰めているのを踏襲し、B館とA館をつなぐ渡り廊下で その色合いをグラデーション状に変化させ、key to styleでは、ピータイルの色のコントラストを強めにし、ストライプ状に。売り場の構成としては、 エスカレーターを中心とした回遊動線は生かしつつ、斜めに走る十字状の通路を新たに作ることで、よりスムーズな人の流れと視線の抜けに配慮した。 単に空間をデザインするだけでなく、西武百貨店渋谷店をトータルにとらえ、COMPOLUXのコンセプトを拡張するプロジェクトになった。