wedge

筒を縦に半分に割ったような脚をもつテーブル。
片側から見ると直線的な印象を与え、反対側から見るとふっくらと柔らかい表情をもつ。
さらに、脚の先端を30度に切り落とすことで床と接する面積が最少化され、
重厚な脚に独特の軽さと緊張感が生まれた。

この脚を使用したダイニングテーブルは、円形と長方形がそれぞれ3サイズ、そして緩やかな樽型が2サイズ、
また、ローテーブルは円形、長方形と、正方形の3型によって構成されている。
このとき、天板が長方形のものは2本の脚を並行にすることで脚の平面性が際立ち、
シャープな印象となることを意識。天板が円形のときは3つの脚を120度ずつ振ることで求心性が増し、
親しみやすさを感じるように。そして、ローテーブルと樽型のものは、
脚をランダムな配置にすることで遊び心と躍動感が生まれた。

このように、ひとつの脚に複数の表情を与えつつ、それらの配置方法に変化を加えることで、
コレクションとしての統一感がありながらも、それぞれのテーブルに個性を持たせることが可能となった。

Client:
Minotti
Collaborator:
Sayaka Ito
Photographer:
Alberto Strada
2019.04